タオルの生乾きの臭いと同じ
お風呂に入って髪の毛を洗ったあと、そのまま自然乾燥させているという人がいますがこれは髪のことを考えたとき決してよいことではありません。
自然乾燥派の人に聞いてみると「ドライヤーで高い熱を当てると髪が傷む」といったことを理由にしていたりします。
またはもっと単純に「どうせ乾くのだから面倒くさい」という人もいます。
かなり髪の毛を短くしている人なら放置しておいても乾燥にかかる時間は短いのでそれほど神経質になることはありませんが、少なくともセミロング以上の長さの人が全くドライヤーをかけないというのは問題です。
梅雨時など外に洗濯物を干せない時期に室内に衣類をかけておくと、しっかり洗剤をつけて洗ったはずなのに室内に生乾きの嫌な臭いが充満してしまうことがあります。
これは洗剤や僅かに落とせなかった汚れが生暖かく湿気のある環境でカビを繁殖させてしまったことで起こるもので、一度強烈な臭いがついてしまうとなかなか完全に落とすことができなくなったりします。
女性のロングヘアの自然乾燥となるとまさにそのような大きなタオルを生乾きにさせているに等しい状態になるので、髪全体の臭いをかなりひどくさせてしまうことになります。
臭いがあるということはすなわち雑菌やカビが繁殖しているということになるので、それが頭皮に悪影響を及ぼし、髪質を悪化させてしまうことにもつながります。
フケ症やかゆみの強い人は特に注意
頭皮部分に雑菌が繁殖することでまず起こるのが「かゆみ」です。
私達は皮膚の上に汚れがあるとそこからかゆみを感じることになりますが、それが頭皮で起こるとかなりの広範囲にわたってしまいます。
フケ症とされる頭をかくとボロボロとフケが出てきてしまう体質の人の場合、慢性的に頭皮部分に雑菌がついてしまっていることが考えられるのでそれを繁殖しやすい状況にしてしまうのは致命的です。
今現在フケ症ではないという人も、頭にかゆみを感じる状態を長く続けることで症状を招いてしまうこともあるので、最近どうも頭がかゆいというときには自然乾燥をやめ、ひどいときには医師の診断を受けるようにしましょう。
濡れたままの髪の毛は「キューティクル」という髪の毛一本ずつに備わっているコーティングが開いた状態になっているので、この状態が長時間続いてしまうと乾燥が進み髪質の悪化を招いてしまいます。
ドライヤーを使うときに注意したいこと
最初に自然乾燥派の人の意見として「熱が髪を傷める」ということを紹介しましたが、これは完全に間違いというわけではありません。
強い熱を発生させるドライヤーは、使いかたによっては確かに髪の毛を傷める大きな原因になってしまいます。
ドライヤーの使い方として理想的なのは「なるべく時間をかけずに短時間に済ませる」ということです。
長時間熱い風を浴び続けることで髪の毛の乾燥が進みすぎてしまうので、髪の内部の水分がそこなわれパサパサになってしまうからです。
コツとしてはドライヤーをかけるときにはまずしっかりとタオルで髪の毛の水分を拭い取っておき、ドライヤーの使用時間を最小限にとどめるようにします。
乾かすときも完全に乾燥し切るよりもほんの僅かに湿り気が残っているくらいで止めてそれは自然乾燥に任せるくらいが理想的です。