美肌への一歩!ターンオーバーの仕組みを知る

美肌

人の体の細胞は約37兆2千億個!


私たちの体は非常に小さい「細胞」という単位が無数に組み合わさることでできています。
成人一人当たりの全身の細胞数は約37兆2千億個と言われており、これらが日々生まれては死にを繰り返し少しずつ入れ替わりをしながら体の状態を保っています。

この細胞の入れ替わりのことを「ターンオーバー」といい、とりわけ体の皮膚部分の美容の場面でよくその言葉が聞かれます。
細胞の新旧入れ替えのターンオーバーは年齢や個人の体質によって少しずつスピードが異なっており、一般的に子供の時期は速度が速く、年齢を重ねるごとに少しずつ遅くなってゆき中年期を迎えるあたりからかなり速度が遅くなってしまします。

個人差はありますが全身の細胞がまるまるすべて入れ替わりをするために必要な時間は1~2年くらいというふうにも言われています。
完全に入れ替わるならもとの細胞が持っていた病巣や体にとってよくない細胞は1年でいなくなってくれるんじゃないかと思うところですが、そういうわけにはいきません。

新たに作り出される細胞もその人が持つ遺伝情報によって性質が決まってしまうので、もともと病気を持っていた部分の細胞が入れ替わってもそれで病気のもとがいなくなってくれるというわけではありません。

ちなみに体のどの部分の細胞かによって入れかわりの速度は異なっており、最も早いのが肌や髪の毛で約1か月、最も長いのが骨で3~5年かけて入れ替わることもあります。

人の皮膚の仕組みを知れば美肌も夢ではない

女性にとっては美容の重要な要素になるのが「美肌」です。
「色の白いは七難隠す」という言葉が昔からありますが、今も昔も肌が美しく白いことは他の造作がどうであるかよりもずっと美しさを際立た出せてくれるという価値観が持たれています。

数年前に強力な美白成分があるとして一躍ヒット商品になった化粧品が、発売後間もなく肌の色素に異常を起こさせるとして回収騒ぎに発展するという事件がありました。
詳しい成分についてはわかりませんが、この事件になった化粧品は肌そのものの健康状態を整えるというよりは人工的に白い色を肌に沈着させるということを目的にしていたようです。

しかしながらかりにそうした人工的に色素をつけるような薬品ができたとしても、それで遺伝情報を書き換えることはできませんので、結局は時間とともに元通りになってしまいます。
それよりも大切なのは人の肌のしくみをきちんと理解し、その上で適切な美肌対策をしていくということです。

誤った肌ケアは肌表面にある「角層」を傷つけてしまうことになるので、逆に肌そのものが持つ免疫力を低めそれがもともとその人が持つ肌を劣化させてしまうことにつながります。

人の肌は奥から少しずつ持ち上がってくる

人の肌のターンオーバーは、階層になっているものが上から順にはがれていくことにより奥の細胞が表面に持ち上がっていくことによって起こります。

参考>>http://www.e-skin.net/ds_hif-co.htm

人の肌の断面図を見てみると、表面にある「角質」から順番に「顆粒細胞(かりゅうさいぼう)」「有棘細胞(ゆうきょくさいぼう)」「基底細胞」といった順に積み重なっています。

このうち美肌に関わりがあるのが「基底細胞」を含む基底層、ここではメラノ細胞といわれるメラニン色素を作るしくみがあり、これが肌に沈着して見えるシミやそばかすを作り出します。

子供のときの日焼けのように色素の生成が一時的なものの場合にはそのまま肌のターンオーバーによって色素のついた細胞は剥がれてなくなっていきますが、色素が炎症を起こして沈着をしてしまうとメラニン色素が基底部分に落ちて行ってしまうのでそれが慢性的な色素沈着を作り出します。

メラニン色素の慢性的な沈着は美容面でのマイナスだけでなく腫瘍性色素沈着といいう非常に重篤な病気のもとになるので、細胞そのものを意識した肌ケアは健康にも重要な意味を持ちます。

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