本格的な老化は42歳から始まる
40代になっても20代と見まごうばかりの見た目をしている人を「美魔女」というふうに表現したメディアがありました。
この「美魔女」ブームには賛否両論があったものの、40代という中年期を向かえていながら若々しさを保つことができていたということ自体はかなり立派なことと言えます。東洋医学の古典である「黄帝内経」では女性の体の変化は7の倍数ごとに起こるとされており、とりわけ大きな変化となる時期として42歳を節目として挙げています。
黄帝内経によると女性の容姿が明らかに衰えを見せ始めるのはだいたい35歳を迎える頃からで、顔がやつれ始めたり髪の毛が抜けやすくなってきます。それが本格的に進行するのが42歳であり、この頃になると顔にシワが目立ち始め白髪がはっきり目立って生えるようになります。
そしてさらに7年後となる49歳では閉経を迎えるようになり、この年令以上になると妊娠の確率がぐんと下がります。女性ホルモンの分泌量が急降下することで更年期障害のような体の不調を感じやすくなり、以前までのような無理がきかないようになってしまいます。科学的にも40代の肌内のコラーゲン量は20代の60~70%にまで減少するということが研究によって判明しているので、40代の前半の変化を後半までどう食い留めるかということが美容における最重要項目となります。
20~30代の紫外線ダメージが出始める頃
40代に入って間もなくから感じるようになる肌質の衰えですが、これは40代になって突然始まるものではありません。
20~30代という体力に余裕のある時期に受けてきた肌へのダメージが蓄積され、体力が減ってきたところで一気に吹き出てくるのです。ですので40代のためのスキンケアは40歳になってから始めるのではなく、できるだけ早い時期からダメージを蓄積しないようにしていくということが重要になってきます。さらに当然のことながら40代になってから受ける肌ダメージはダイレクトにそのまま肌の状態にあらわれてくるので、ますます気を使って肌を守っていくことも必要です。
40代以降は新陳代謝が若い時期の半分くらいにまで落ち込み、さらに女性ホルモンの分泌量も激減するので何らかのダメージに対してほとんど無防備な状態になってしまうということは覚えておいた方がよいでしょう。
肌を回復させる方法って?
しかし40代を過ぎたからといって、傷がついた肌内部が全く回復しなくなるというわけではありません。
40代からでもできる肌ケアはたくさんあるので、若い時期ほどの急激な回復力は期待することはできなくても、少しずつ体質を改善することは可能です。まず気をつけたいのが食生活で、不足しがちな女性ホルモンを補うことができる成分を積極的に摂取していきます。最もおすすめなのが女性ホルモンのエストロゲンに非常によく似た成分を持つ大豆イソフラボンで、豆乳やイソフラボン系のサプリメントを摂取することで補うことができます。
また、肌内部の水分を抑えるためにコラーゲンやエラスチンを含んだ基礎化粧品を使用するというのも効果的です。その時には浸透力を高めたナノテクノロジーによる製品などを使用するとより効果が高まります。